構造物名 | 笹流ダム |
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構造形式 | バットレス式コンクリートダム |
目的 | 上水道用水 |
構造諸元 | 堤高25.3m、堤頂長199.3m、堤体積36×10³m³、湛水面積7ha、総貯水量606×10³m³ |
事業者 | 函館市 |
設計者 | 小野基樹 |
施工者 | 函館市直営 |
所在地 | 函館市 41°50′06″N,140°46′23″E |
水系/河川 | 亀田川/笹流川 |
完成年 | 1923年(大正12年)竣工 |
概要 | 函館市水道局所有の笹流ダムは、1921年に着工し、1923年11月に竣工した。堤高25.3m、堤頂長199.3mの我が国最古で北海道唯一のバットレス式コンクリートダムである。バットレス式コンクリートダムは、水を堰き止める薄いコンクリート壁(遮水壁)をバットレス(扶壁)で支える構造である。セメントが高価な時代にはコスト縮減となったので、国内に10ダムが建設されたが、構造が複雑で基礎岩盤が強固でなければならないので、現在は築造されていない。 笹流ダムは竣工後約90年経た現在もその機能を立派に果たしている。しかし、経年劣化が徐々に表われて1948年と1949年に扶壁水平壁などの表面風化箇所を除去し、モルタルを吹き付ける補修が実施された。その後、函館市水道局の調査、および建設省土木研究所の指導を受けて、1983年と1984年に抜本的な改修を行った。ダムの構造型式が非常に珍しいものであり、また北海道のコンクリート構造物として歴史的な価値を有することから、補修では型式をバットレス式のまま保存・補強した。なお、2001年に土木学会選奨土木遺産に指定された。 |