河川構造物

石狩川頭首工

写真提供:大成建設(株)

構造物名 石狩川頭首工
構造形式 全可動堰(フローティングタイプ)
目的 かんがい用水
構造諸元 堰長252.5m、堰高4.62m、鋼管杭基礎、最大取水量37.49㎥/s
発注者 北海道開発局 札幌開発建設部
設計者 (株)ドーコン
施工者 大成・鹿島・岩田地崎 特定建設工事共同企業体
所在地

樺戸郡月形町、岩見沢市 43°18′42″N,141°40′15″E

水系/河川 石狩川/石狩川
完成年 2017年(平成29年)竣工
概要

 石狩川頭首工は、石狩川本線KP55(計画高水流量12,500m3/s)に位置し、石狩川下流右岸の広範な農地(7,460ha)に農業用水を安定的に供給するための日本最大級の農業用取水堰である。

 旧石狩川頭首工は、世界銀行の融資等を受けた食糧増産のための国家プロジェクト「篠津地域泥炭地開発事業」により1963(昭和38)年に完成し、泥炭の原野を道内有数の水田地帯に変貌させる一翼を担った。しかし、施設の老朽化が進展したため、固定堰であった旧頭首工を全可動堰に全面改修するに至った。

 工事地点は平水流量300m3/sと流量が多く、仮締切工等の仮設工が大規模となり、新頭首工の築造から旧頭首工の撤去までに約13年を要した。その仮設工の特徴として、ジャケット式作業構台を併用した二重鋼矢板締切、出水時には工事用桟橋3径間を3時間で8.5mリフトアップさせるなど、河川工事では例を見ない工法を組み合わせて採用することにより工期短縮・コスト縮減を行った。

 頭首工の両岸には、様々な魚種に対応する3タイプの魚道を配置している。また、堤堤間距離812mを結ぶ管理橋を設け、広域農道として一般車両の通行が可能となっている。

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